2014年5月7日水曜日

横浜銀行 新店別経営情報システム

株式会社DTSによる データスタジオ@WEB

http://datastudio.jp/jirei/boy.html#NAVI_C


2010年4月より実施している中期経営計画「New Horizon 2nd Stage」では、リージョナル・リテールの強化やリスクマネジメントの強化など様々な重点施策に取り組んでおり、将来に備えた盤石な営業基盤と変化に耐えうる強靭な経営基盤の構築を目指している。 
そんな同行は、預金残高や融資残高をはじめとした経営数字の推移が示された各種計表を支店別に提供する「店別経営情報システム」を構築しており、基幹システムにて生成された支店ごとの計表を、月初や月末などの決められたタイミングで配信している。
実は、この店別経営情報システムの基盤となるハードウェア更改が2007年に迫ったことで、新たな仕組みを検討することになったとIT統括部システム企画室グループ長の佐藤純一氏は当時を振り返る。
 「以前は、基幹システムで生成された計表を電子帳票の形で専用端末の画面に表示し、それを支店ごとに紙で出力させていました。しかし、紙による出力だけではデータの活用も進みません。そこで、データの二次活用も含めた、誰にでも使いやすいシステムを新たに検討することになったのです。」
新たな仕組みを構築するにあたって佐藤氏が重視したのは、特に画面の操作性やデータ加工のしやすさだった。
「年齢や経験も異なる支店の行員が利用する仕組みだからこそ、得手不得手に関係なく使いやすいかどうかが何よりも重要です。
また、紙に出力するだけでなく、Excelなどに展開して日々の業務に役立ててもらえる仕組みを構築したかったのです。」 
そこで、データ活用の基盤整備を実現すべく複数のベンダに提案を求めたところ、最終的には3製品が同行の仕様に合致することに。
さらに、本部内でユーザ推進部門にツールを触ってもらうなど実際の使い勝手を事前に検証し、メンテナンス性や拡張性に優れているデータスタジオ@WEBが同行のデータ活用基盤の中核として選ばれることになる。
 「問題が発生したときにどうなるのかなど、通り一遍の使い方ではない実務の対応が気になっていました。
システム開発など細かな疑問にもその場で回答いただけたことは大きな選定ポイントの一つです。国産パッケージという面でも、他の製品にはない安心感がデータスタジオ@WEBにはありました。」と佐藤氏は評価している。
なお、店別経営情報システムの開発及び運用はエヌ・ティ・ティ・データ・フォース株式会社が担当しているが、DBとの接続性やユーザ権限への遷移画面などシステム面での使いやすさも評価できるポイントだという。
 拡張性については、ドリルダウン分析のための階層が幾重にも枝分かれできる構造となっており、今後に活かせる部分だと佐藤氏。
「現在は定型計表のみを使っていますが、今後BIツールを用いて別のデータを抽出したいという要望が出る可能性もあります。詳細にドリルダウン分析できるという点で、データスタジオ@WEBは新たな展開時にも期待できる拡張性の高い製品だと考えています。」

現在は、およそ200箇所に展開している支店の行員すべてがWebブラウザを使ってデータスタジオ@WEBにアクセスできるようになっており、日々の活動に必要な経営情報がイントラネットからいつでも入手できる環境を整えている。
実際の店別経営情報は、基幹システムから中継用のサーバに送られ、その過程でデータクレンジングを実施した後にDWHへ取り込まれる運用だ。
佐藤氏は「専用端末でしか閲覧できなかった以前の仕組みとは違い、Webブラウザさえあれば店別経営情報システムへアクセスできます。
誰にでも使いやすい、シンプルな仕組みが構築できました。」と今回のシステムを評価している。
 なお、今回のシステム刷新に関しては、ユーザ教育や勉強会などは一切行っていない。
画面遷移については、現場からの要望も加味した上で以前の仕組みからさほど変更していないものの、データスタジオ@WEBが持つ直感的なインターフェースが現場からの支持を集めている理由の一つだと佐藤氏。 
他にも、以前は紙でしか提供されていなかった店別経営情報がExcelやPDFに展開できるようになったことで、新たな指標の見方ができるようになっていると同部システム企画室吉田稔氏は語る。「以前は紙でしか保存できなかった情報が、今ではExcelで毎月のデータを蓄積しておくことが可能です。
帳票の必要な部分だけをピックアップして蓄積していくことで、支店オリジナルの月別及び年別推移が作れるようになりました。数年単位での推移も把握できるなど、現場での評判は上々です。」 システム全体のレスポンスについては、特に遅いと感じることもなく活用できており、まったく支障はでていないと吉田氏。
「何かあれば現場から問い合わせがあるはずですが、今のところ問題なく利用できています。
BIツール部分でのトラブルは何もありません。」と、パッケージそのものの品質の高さも評価できるポイントに挙げている。
 また、今回システムを新たに刷新したことで、誰がいつ何の計表を参照したのかがデータスタジオ@WEBのログから把握できるようになっている。
「基幹システムで生成されたデータに誤りがあった場合でも、その計表を参照した支店の担当者をすぐに探し出して通知できるようになっています。ログ追跡も以前と比べて簡単になりました。」





今後の展望については、現在具体的な予定はないものの、店別経営情報システムのためのデータ抽出以外の用途で、新たな使い方ができないか模索していきたいと佐藤氏は語る。
「データを取り出して加工するというニーズは、何か別のシーンでも出てくるはずです。詳細にドリルダウン分析できるデータスタジオ@WEBを、ぜひ他の用途に活用してみたいと考えています。」と語っていただいた。

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